「ハロのマウスがあったら面白いよな。売れるんじゃない? 丸いマウスは珍しいし」 猫耳型やわら人形型など、変わり種USBメモリで知られるベンチャー企業・アクテブライズ起業のきっかけは、高橋佳樹社長(38)のこんな思い付きだった。 電子部品メーカーで働いていたが、「機動戦士ガンダム」に登場するロボット「ハロ」型の丸いマウスを作りたいと会社を辞め、2005年1月、地元の群馬県高崎市にアクテブライズを設立した。 球体のハロをそのままマウスにするため、マウスを傾けるだけでカーソル移動できる「空間方向感知システム」の回路を開発し、基板を製作。おもちゃメーカーに話を持ちかけたが、いい返事はもらえない。基板は1つ5000円。安いマウスが多かった当時、採用してもらうことはできなかった。 ハロは無理でも、この回路を生かして丸いマウスを作れないか――高崎といえば、全国シェア8割を誇るだるまの名産地。知人に職人が