2020年の東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場をめぐり、安倍晋三首相は、総工費が2520億円に膨らんだ建設計画を見直す考えを17日に表明する方向で最終調整に入った。競技場を19年のラグビーワールドカップ(W杯)の主会場にする計画は断念する。同日、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相と会談し、計画見直しへの協力を求める方針だ。 安倍首相は16日、新国立競技場の建設問題について「国民の皆さまの声に耳を傾けながら、東京オリンピック、パラリンピックが成功するよう万全の準備を進めていきたい」と記者団に述べ、計画見直しに前向きな考えを示した。 だが、見直しを進めると19年W杯には完成が間に合わないため、ラグビー界に影響力が強い森氏と17日に首相官邸で改めて会談し、協力を求める。その後、下村博文文部科学相と遠藤利明五輪担当相に対し、見直しを指示する方向だ。 政権内ではすで