ある事柄が起こる確かさを蓋然性という。わたしはあるとき、編集者とこんな賭けをした。「樋口さん、蓋然性から何かすぐに儲かることを考えられますか?」 昔からわたしは蓋然性(がいぜんせい)を信じてきた。蓋然性とは、ある事柄が起こる確率、確かさを言う。 例えば営業活動をしていて、お客への訪問数が増え、頻度が高くなればそれなりに受注数も高くなる、といったことも広い意味で蓋然性といえる。この例は非常に単純なことだが、これは33年間の営業経験を振り返っても、これはほぼ真実だったと思う。だからこそ、訪問数を上げるために、最善の時間の使い方を工夫したし、ポケベルや携帯電話など、その時々の最新鋭の通信手段を確保したり、バイクや自転車を使ったりしたこともある。 バイクや自転車に乗っていると、何らかの形で転倒する可能性が、年に2回程度はあると信じている。だからお母さんが小さな子供を自転車に載せているのを見ると、す