富士通が22日発表した平成19年9月中間決算は、海外を中心に全事業で増収となり売上高が前年同期比6・4%増の2兆5131億円と上期として過去最高となった。積極的に事業規模を拡大している富士通に対して、減収となったライバルのNECは今後の成長戦略が不透明で出遅れ感が目立つ。 富士通は増収となったものの、次世代ネットワーク向けの開発費の増大などで、営業利益は13・2%減の439億円。最終損益は棚卸資産評価基準を欧州基準に見直すなど会計方針を変更したため93億円の赤字(前年同期は148億円の黒字)となった。ただ、その影響を除くと76億円の黒字になるという。 富士通は欧米企業を買収したほか、欧州でのパソコン販売が好調で海外全地域で売り上げを伸ばし、全売上高に占める海外比率は前年同期に比べ1・6ポイント増の34・6%となった。 これに対し、今中間の売上高が3・6%減の2兆1406億円、最終赤字47億