(2012年12月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 人はこれを「サウジアメリカ」と呼ぶ。米国の石油生産量が急増しており、2010年代末には原油の純輸出国になるとの予測が一部で出ているのだ。 わくわくするような予想であり、これに乗じることができる企業は劇的な成長を遂げるかもしれない。米国の原油増産に熱狂している人たちは、ごく短い期間の実績に基づいて壮大な予測をすることがよくある。環境汚染を懸念する反対運動やシェールオイルの埋蔵量推計への疑念など、このバラ色の見通しにはリスクも多い。 しかし、あちこちで取りざたされている可能性――原油価格が継続的に下落する可能性――が米国のシェールオイル業界にもたらす脅威は、しばしば懸念されるほどには大きくないかもしれない。 米国がサウジアラビアを抜いて世界最大の石油生産国になる? 米国が「サウジアメリカ」になる日は本当に来るか〔AFPBB News〕