国内外で引用される回数が多い優れた科学論文ほど、「ポスドク」と呼ばれる任期付きの若手研究者や外国人研究者が多く参加していることが4日、文部科学省科学技術政策研究所と一橋大イノベーション研究センターの調査で明らかになった。研究チームの人材の多様性が成果の差に表れることがデータで裏付けられたのは初めてという。 科学論文の多くは、複数の研究者のチームによる成果だ。ポスドクは博士号を取った後、任期付きで研究に当たる若い研究者で、貴重な「戦力」となる一方、低収入で不安定な地位にあるとして4月、日本学術会議が政府に待遇改善を求めている。 調査は、01~06年に発表された日本発の科学論文約45万本のうち、全世界で被引用回数が上位1%に入る「トップ論文」2906本と、その他の「通常論文」から無作為に選んだ約1万本を対象に、著者にアンケート調査した。 研究チームに外国人がいるのはトップ論文の48%に上り、通