僕はこのファイアパンチを読むまで、宗教というものに対する理解がイマイチ及んでいないところがありました。「なんで人は、神様を信仰するんだろうか?」と。それに対するある種の解答を、このマンガでは示してくれています。 このマンガは、雪が降りやまない過酷な世界が舞台です。身体を炎で燃やされた不死身の主人公の男性が、自分の身体を燃やした男に復讐をしようとするうちに、まったく意図せずにだんだんと周りの人から信仰され、神様になっていくという物語です。 この「神様になっていく過程」が、非常に秀逸です。主人公は誰かを救ったわけでもなく、むしろ意図せずに多くの人を殺してしまうこともあります。聖人君子なわけでもなく、ほんの少し正義感が強いだけの主人公が、「身体が燃えている」というその見た目で、どんどん神様へと変貌を遂げていくのです。 主人公自身も、神様の演技をしているうちに、だんだんと本当に「神様」になっていき
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