今谷忠弘を中心とするユニット、ホテルニュートーキョーが新作『トーキョー アブストラクト スケーター ep』を発表した。EPとはいえ、エリオット・スミスのカヴァーをはじめ、リミックスやライブテイク、もちろん新曲も含めた8曲を収録した本作は、ジャズ、ファンク、ブレイクビーツ、ロックなどを横断する、メロウでラグジュアリーなホテニューの魅力を余すことなく捉えた快作に仕上がっている。また、今谷はバックグラウンドの共有を目的に前作より作品ごとにキーワードを設定していて、本作では「井上雄彦」「スケートカルチャー」「オルタナティブ」「ガス・ヴァン・サント」の四つが挙げられている。これらのキーワードを紐解きつつ、本作の背景と、今谷の考えを探ってみた。 (インタビュー・テキスト:金子厚武) 僕らの時代は目の前にあるものがすべてだった。先輩とか、この人たちに嫌われたらマジでやばいとかね。 ―『トーキョー アブス