民主党政権の誕生を踏まえ、揺れる日本の内外情勢を考える講演会(主催・奄美大島商工会議所など)が7日、鹿児島県奄美市の中央公民館で開かれた。講師のジャーナリスト、櫻井よしこさんは「外交の目的とは独立国家として生き残ることである」と述べ、鳩山政権が掲げる「東アジア共同体」構想を批判した。 櫻井氏はこの中で、「日本人には穏やかさを尊ぶ文化があるが、優しさだけでは国家は成り立たない。国際政治は自国利益を確保する存亡をかけた戦いであり、『友愛』の精神など通じない」と鳩山政権の外交戦略の甘さを指摘。「(中国の胡錦濤国家主席に東シナ海のガス田を)『友愛の海にしよう』と言った鳩山首相はまるで夢見る少年のようだ」と皮肉った。 一方、もう一人の講師で拓殖大常務理事の佐野幸夫氏は、西郷隆盛の長男で、自らが研究する奄美大島出身の外交官、西郷菊次郎について講演した。 佐野氏は「明治の国際人 西郷菊次郎」をテーマに、