【野瀬輝彦】福島県は25日、東京電力福島第一原発事故による福島県民への外部被曝(ひばく)線量の推計で、約1万6千人分に誤りがあったと発表した。委託先の放射線医学総合研究所(放医研)の推計ソフトに誤りがあり、実際より最大で0・4ミリシーベルト低くなっていた。これまでの一般住民の最高値25ミリシーベルトに変更はないという。 外部被曝は、県民から提出を受けた事故後の行動記録をもとに、2キロ四方ごとに放射線量の時系列の変化が分かる「線量率マップ」を使って、滞在場所の線量と滞在時間を掛け合わせて推計している。この推計ソフトで、県内の約半分ぐらいの地域のデータが3日分ずつずれていたという。 この結果、約1万6千人分の事故後4カ月間の推計値がマイナス0・2ミリシーベルトからプラス0・4ミリシーベルトの幅で誤っていた。修正により、最も線量が増えた人は0・1ミリシーベルトから0・5ミリシーベルトになった