【新・民主党解剖】第2部 覇者の憂鬱(1) 頂にうっすらと雪化粧を施した岩手県の焼石山麓(やけいしさんろく)。民主党幹事長、小沢一郎の地元である旧水沢市街(現奥州市水沢区)から西へ約20キロ山間部に分け入ると、国内最大規模を誇る胆沢(いさわ)ダムが姿を現す。岩石などを積み上げて造られた高さ132メートルの堤体(ていたい)と眺望は壮観だが、完成は平成25年とまだ先だ。関連記事【鳩山政権考】「キングメーカー小沢」…鳩山政権のキーマン=小沢氏 透けて見…記事本文の続き ■特定業者を外す 穀倉地帯・胆沢平野の新たな水源として建設されている胆沢ダムは、“小沢ダム”とも呼ばれる。東京地検特捜部が捜査を進めている西松建設や水谷建設のダム工事受注の陰に、小沢の存在がちらつくからだ。 鳩山政権発足後、国土交通相の前原誠司は国直轄の48ダムについて一時凍結を発表した。凍結対象のダムの中には、進捗(しんちょく)