印刷 東日本大震災の影響で、国からの研究費が3割もカットされるかも――。こんなうわさが広まり、研究者の間で混乱が広がっている。「科学研究費」と呼ばれるこの補助金を分配する日本学術振興会が出した「7割程度を支出」という通知が原因だ。 この補助金は6万人以上に年間2千億円が分配されているが、通知は「甚大な被害が生じたことから緊急に財源確保が求められる可能性」があるとして今年は研究費を分割払いし、7月に7割だけ支払うとした。 この通知を受けて東京大工学部は13日、「減額されても大学で補充はしないから、7割程度の範囲内で研究するように」という一斉メールを流した。