創業から続く関町本店の店頭に立つ秋葉弘道社長。23歳で一念発起し、スーパー「アキダイ」を創業した(撮影:尾形文繁) 後継者不足や事業環境の悪化で廃業リスクが高まる日本の中小企業。一方、M&Aを契機とした業績回復や海外挑戦といった明るい動きも見られる。 『週刊東洋経済』5月25日号の特集は「中小企業 大廃業時代の処方箋」。中小企業の新たな生き方を探る。 【年表と写真】スーパー「アキダイ」1992年の創業から30年の大変化。ロピアからの出向社員に青果の仕入れを市場で指導する秋葉社長 テレビ取材は年間300本以上。食品スーパー「アキダイ」社長の秋葉弘道氏(55)は、青果のプロとして全国区の人気者だ。 その秋葉社長は昨年、自らが持つ株式会社アキダイの全株式を、食品スーパー「ロピア」を展開するOICグループに譲渡した。50代半ばの経営者として脂の乗った時期に事業承継の決断を下した秋葉氏にその真意を聞