2006ワールドカップ予選の、日本-クロアチア戦。あの柳沢のシュートは惜しかった。「惜しかった」という言葉ではすませられないくらい惜しかった。 しかし、あのごっつぁんゴールを入れたら、柳沢は祝福されるのか?と私は思ってしまった。 日本サッカーは宿痾のように決定力不足に悩まされてきて、今年は多少解消されたように思ったが、単純な決定力は獲得しつつあるとしても、「ここぞという時の決定力」が無いことを印象づけた場面だった。 フォワードの一番の適性は「ここぞという所」で「ごっつぁんゴール」を何の躊躇もなく入れられる人であることだと思う。 それができたら、彼はヒーローになる。彼の地力や努力や才能と関係なく、単なる幸運によってヒーローとなる。技術的には、「一番いい時にちゃっかりそこにいる」というのは、フォワードの重要な技術だと思うが(実際、柳沢にはそういう才能があって、あの場面がそれを象徴しているような