―― ひどい状態ですね。 高橋 去年の9月までは作っても作っても間に合わない状況で、ぼんぼん作っていたわけですよ。そうして作りためたバルブをお客さんのところに出荷していました。その山を作っていた途端にどーんと来たのでね。在庫の山になりました。 今年5~6月頃に、(バルブの在庫を抱えていた)自動車メーカーの在庫処理が終わり、受注が復活しました。それでも、稼働率は3割減の状態ですね。現に今、秦野工場は「金土日」を休む週4日稼働。見てもらえば分かりますが、金曜日の今日はお休みです。 ―― 自動車部品メーカーは猛烈な逆風に直面しています。厳しい経営環境の中、日鍛バルブはどこに活路を見いだしているのでしょうか。 高橋 もう地道にやるしかありません。まず、投資を抑えます。その分の減価償却費が抑えられますからね。固定費も削減しており、それで利益が出るでしょう。材料費も下がってきていて、それも収益改善要因