アフリカ、コンゴ民主共和国(DRC)北キブ州の街ブテンボで育ったムリャンザ・ユゲットさんは、子どものころから強くしなやかな体をしていた。長距離を走るのが好きだったが、子どもたちと関わるのも好きだったので、ブテンボのアサンプション大学に入学し、幼児教育を学んだ。 ユゲットさんは2018年7月に大学を卒業。1カ月後、北キブ州でエボラウイルス病(エボラ出血熱)が大流行していると、世界保健機関(WHO)が公式に宣言した。そして、ユゲットさんの夢は変わった。国連児童基金(ユニセフ)の仕事に就き、村々を回って、エボラについての知識を広めた。ウイルス性出血熱の広がり方、早期治療で進行を止められること、治療が遅れれば命取りになることを説いた。(参考記事:「エボラはどこに潜むのか」)