「師弟の決別」「元夫婦対決」−。7月4日告示、同11日投票で参院選とダブル選となる東京都杉並区長選で、既に出馬表明している候補予定者を取り巻く人間関係が話題になっている。山田宏前区長の辞職に伴う選挙で、減税自治体構想など独自政策を進めてきた山田区政の継承が争点の一つとされるが、こうした政策の陰で、有力政治家同士の思惑や駆け引きが見え隠れする。 最初に出馬表明した元金融庁課長補佐の藤岡隆雄氏(33)は長年、山田氏主宰の勉強会へ参加し、「弟のような存在」(山田氏)だった。五月、藤岡氏は山田氏率いる日本創新党から参院選東京選挙区への出馬を発表したが、五月末に山田氏自身が同選挙区に出馬する意向を表明。 藤岡氏は一転、山田区政批判を始め区長選出馬を決定し、みんなの党に推薦を要請した。参院選との相乗効果を狙い区長選の候補者を探していたみんなの党にも渡りに船で、渡辺喜美代表は山田氏と、地元選出の自民党衆