JR東日本は来春のダイヤ改正で、首都圏の多くの路線で最終電車の時刻を30分程度繰り上げることを決めた。同社関係者への取材でわかった。終電後の保守・点検にあたる作業員の労働環境改善が目的。3日にも発表する見通し。 関係者によると、対象の路線には、平日で終電が午前1時台の山手線や、東京都内と隣接県をむすぶ路線が含まれるとみられる。一部路線では始発の時間も遅くするという。 線路の保守・点検作業は終電から始発の間に実施されており、終電繰り上げで作業時間が確保できれば、作業に必要な日数が減り、作業員の休日取得の促進や工費の抑制につながる。 終電の繰り上げの背景には、新型コロナウイルスの影響で、2020年4~6月期の決算が1000億円を超す赤字となったことや、終電付近の乗客数が7月の山手線で前年同月比約5割となるなど大幅に落ち込んだこともあるとみられる。 JR東は混雑時間帯の値上げなど運賃制度の変更も