筆者紹介 田中 健次(たなか・けんじ) 電気通信大学大学院情報システム学研究科教授 内閣府・消防庁・気象庁:緊急防災情報に関する調査委員会委員。東京消防庁救急業務懇話会委員。日本医療機能評価機構教育プログラム部会委員。ASPICジャパン「災害時ICT基盤研究会」アドバイザー。専門は、リスクマネジメント論、災害情報システム論、システム安全学など。 近年、ユビキタス社会と呼ばれるほどにモバイル系機器の進展は目覚しく、災害情報システムでも携帯端末の活用が期待されるなど、新しい側面が見え始めてきた。自治体にとっては、本シリーズでこれまで4回にわたり紹介されてきた多種多様な情報システムの中で、必要度の高い災害情報システムから構築・整備を進めることが必要であろう。自治体がそれらを導入する際に注意すべきことを挙げたい。 ■災害情報システムを活用する「仕組み」が重要 災害情報システムは単なる入れ物であり、