(CNN) 崩壊すれば壊滅的な海面上昇をもたらすことから「終末の氷河」と呼ばれる南極のスウェイツ氷河について、予想外の形で急速に融解が進んでいることが、新たな研究から明らかになった。 スウェイツ氷河は米フロリダ州ほどの大きさで、南極西部に位置する。これを支えている地形の一つが海面に張り出した棚氷だ。棚氷はコルク栓のような役割を果たし、氷河を陸地に押しとどめるとともに、海面上昇に対する重要な防御も担っている。 しかし、海洋温暖化が進む中、極めて重要なこの棚氷は脆弱(ぜいじゃく)化が著しい。 科学誌ネイチャーに15日発表された2本の論文によると、大半の棚氷の下部では従来の想定よりも融解ペースが遅かったものの、深い割れ目や「階段状」の形状をした部分では、それをはるかに上回るスピードで融解が進んでいた。 気候変動が加速するにつれ、スウェイツ氷河は急速に変化している。 スウェイツ氷河は毎年数十億トン