仕事の技能を教える場合、「聞く」や「読む」が主体と思われる学校と比べて、教える相手の「見る」に働きかけることが増えます。 例えば学校だったら、「教えたいこと」は教科書などを通して伝えます。教えられる人は、教科書の内容や先生の言葉を通して、知識をインプットします。しかし、社会人になると、教える場は、職場などの実践の場面であることが増えますし、そうした中で、口頭だけで技能を体系的に伝えていくことは難しいものです。ですから、教える人は仕事を「見せ」、教える相手がそれを「見て」インプットすることを求めるようになります。 「見る」に働きかける教え方は、大まかに2つあります。一つは、「やって見せる」です。もう一つは、「見て学ばせる」です。 2つの教え方は一見似ていますが、その目的や、身に付ける人への働きかけ方などに違いがあります。それぞれ利点があると思われますが、技能五輪に出場する選手やその指導員の方