□京都大学霊長類研究所教授・正高信男 報道されることはほとんどないが、アフリカ豚コレラの脅威が迫っている。愛知県や岐阜県などで問題となっている豚コレラとは別物で、有効なワクチンはまだ開発されていない。ケニア発祥とされ、昨年後半に中国全土に蔓延(まんえん)した。これほど中国からの旅行者が多いと、豚肉製品の持ち込みを厳しく取り締まらない限り食い止めるのは不可能だろう。いつ日本にやってきてもおかしくない状況だ。 いま東海地方に上陸したならば、同地方の養豚業は壊滅するに違いない。それでなくとも豚コレラの感染に苦慮しているからだ。こちらのワクチンはあるものの国は豚への投与をしぶっている。養豚業者の要求を抑えきれずに重い腰をあげ、野生イノシシのみを対象に投与を決めたが全くの愚策だと思う。 産経の主張(2月26日付)は、ドイツがイノシシへの餌ワクチン投与で豚コレラを撲滅したと指摘した。日本でのワクチン散
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