■有珠山噴火時に使用 ■長万部―小樽間、存続問われる 政府が建設を認める方針を決めた北海道新幹線の札幌延伸。開業時に並行在来線としてJRから経営分離される函館線函館―小樽間が、すべて鉄路として残るかどうかは今後の議論に委ねられた。特に長万部―小樽間は2000年3月の有珠山噴火で不通となった室蘭線に代わる貨物の輸送ルートとなっただけに、地元の足としてだけでなく、物流網としての存続の是非も問われることになる。 ◇ 道と本州を結ぶ貨物列車は現在、1日20往復の定期列車が運行する。道などによると、毎年500万トン近い輸送量で、道内に出入りする国内物流の7〜8%を占める。 札幌との間は室蘭線などが使われる。だが、有珠山噴火の際は東室蘭―長万部が約1カ月間不通で全面復旧まで2カ月以上かかり、この間、小樽回りの小樽―長万部が迂回(うかい)路となった。 JR貨物によると、当時の輸送対策はトラッ