さて、前回の続きです。 前回はPostgreSQLのバックアップ手法を紹介・比較しました。 前回述べなかったのですが、物理バックアップには大きな利点があります。それは、データベースのバックアップとWALファイルのバックアップを組み合わせることで、リカバリする時点を自由にコントロールできるという点です。 リカバリの違い 論理バックアップは特定の時点のデータをSQLの形で抜き出してくる方法でした。そのため、論理バックアップからデータを復旧した場合、バックアップを取得した時点のデータの状態に戻ります。当たり前ですね。 一方、物理バックアップはデータベースの実体のファイル自体をバックアップするものでした。オンライン・バックアップを行った場合は、これだけだとバックアップ中の変更が把握できないので、バックアップ中に発生したWALファイルから変更情報を読みだして反映することで、バックアップが完了した時点