鎌田浩毅氏(以下、鎌田):それは間違いありません。2035年から前後5年、つまり、2030年から2040年までの間に、南海トラフ巨大地震というとてつもない災害がかなり高い確率で起き、その合間に富士山噴火と首都直下地震が加わるのではと私は考えています。 成毛:私も同意見ですが、多くの読者には新年早々、重い話ですね。まず、巨大地震から伺います。2040年までに南海トラフはどの程度の確率で起きますか。 鎌田:私は限りなく100%に近いと思っています。『2040年の未来予測』にも書かれていますように、国ですら、今後30年で南海トラフは「70~80%」で発生すると試算しています。それも、この数値は18年2月にそれまでの「70%程度」から引き上げられています。発生確率は確実に高まっているわけです。 鎌田浩毅氏 プロフィル 1955年生まれ。東京大学理学部地学科卒業。通商産業省(現・経済産業省)を経て9