40年前に鹿児島県大崎町で起きた、いわゆる「大崎事件」で、先月、最高裁判所が地裁と高裁の判断を覆して、再審=裁判のやり直しを認めない異例の決定をしたことについて、刑法学者90人余りが抗議する声明を発表しました。 昭和54年の大崎事件で、原口アヤ子さん(92)は殺人などの罪で懲役10年の刑が確定して服役しましたが、一貫して無実を訴え、3度目の再審請求では、先月、最高裁判所が地裁と高裁の判断を覆し、再審を認めない異例の決定をしました。 これについて12日、大学教授など刑法学者92人が連名で抗議声明を発表しました。 声明では、最高裁の決定は、知的障害がある共犯者の自白の信用性に問題があることを検討していないなど「疑わしいときは被告の利益に」という刑事裁判の鉄則を無視していると批判しています。 また、過去に3回、地裁と高裁で再審が認められたのに、いまだに開始されないことや、高齢の原口さんが残された