いつからだろう? こんな会話を周りにいる若手記者と交わすようになったのは―。 僕「昨日、取材に行った?」 若手「いいえ……」 僕「どうして? 結構、主立った人たちが来ていたのに」 若手「昨日はニュースの枠がないとデスクに言われて……」 僕「先のことを考えると取材しなくていいの?」 若手「休日出勤になるので。他の記者も目いっぱいで……」 テーマは原発、労働、貧困、教育、環境、女性など様々だが、行けばネタや人脈開拓につながる勉強会やシンポ、会見に記者が行かなくなった。そうした現場を面白がらなくなったのだ。 そんな有様のテレビ報道は一体どうなるのか? 長いこと取材現場に居続けた一人として、強く憂えている。社会で起きている様々な問題や現実。それらをきちんと取材しているのだろうか? もちろん、あらゆることをカバーできないにしても、せめて気持ちの上では「取材しよう」という思いを、記者た