花粉症などのアレルギー性鼻炎を引き起こすたんぱく質を善本知広・兵庫医科大学教授らのグループが動物実験で突き止め、4日発表した。 このたんぱく質が働かないようにする物質が見つかれば、治療薬の開発に結びつくとしている。 このたんぱく質は「インターロイキン(IL)33」と呼ばれ、通常は異物が体内に侵入した際などに免疫細胞に警告を発する。花粉症患者の血液中に多く含まれていることがわかっている。 研究グループは、IL33を作れないようにしたマウスに、花粉症に似た症状を起こす薬品を注射。同様に花粉症にした通常のマウスと比べたところ、IL33を作れないマウスは、くしゃみの回数が3分の1ほどで、鼻づまりのときに粘膜に集まる免疫細胞の数も半分から5分の1程度と少なかった。