『選挙』『精神』などの「観察映画シリーズ」で知られる映画作家、 想田和弘さんによるコラム連載です。 ニューヨーク在住の想田さんが日々「観察」する、 社会のこと、日本のこと、そして映画や芸術のこと…。 月1回の連載でお届けします。 第12回 脱原発派候補「一本化」論議に思うこと 都知事選に細川護煕元首相が「脱原発」を争点に立候補し、小泉純一郎元首相が支援を表明しました。 すると、脱原発派の方々からは「脱原発候補を一本化するために、宇都宮健児氏は立候補を取り下げるべきだ」という意見が多数出てきました。 たしかに、脱原発を目指す立場からいえば、票が割れるのは好ましくありません。僕も脱原発を心から望む人間ですから、候補者同士で意見の摺り合わせができるなら、一本化されるのが理想だと思います。 しかし、です。一本化を主張している方々に、僕は敢えて問いたいのです。 「みなさんは、超能力者なのですか?」と