ロマン・ポランスキー監督 【パリ=国末憲人】映画「戦場のピアニスト」などで知られるポーランドのロマン・ポランスキー監督(76)が訪問先のスイスで警察当局に拘束されたと、スイスのメディアが27日伝えた。同監督は米国で未成年者を暴行した容疑で77年に拘束されたが、その後逃亡していた。 チューリヒからの報道によると、24日から始まったチューリヒ映画祭で作品が回顧上映されるのを機に、同監督は現地入り。スイス司法省の説明では、スイス入国の際に拘束された。同省は、同監督が米国に移送される可能性があることを示唆した。 同監督は77年、写真撮影を名目に連れ出した13歳の少女に暴行したとして、ロサンゼルスの当局に逮捕された。しかし、翌年欧州に逃亡。以後、米国に足を踏み入れないまま映画製作を続け、03年には「戦場のピアニスト」で米アカデミー監督賞を受賞した。米国は05年、同監督を国際手配していた。