11月2日、カヌーを降り、海面に浮かんでいた女性(42)は突然、海上保安官に両肩をつかまれ、水中に3回沈められた。身に着けた小型ビデオカメラは、伸びてくる海上保安官の手を写し、その後、水没する。「やめて! 助けて!」。女性の叫び声に、海上保安官が耳を貸す様子はない。 11月18日には、海上保安官4人がかりで押さえ込まれた船長の男性(62)が一時、意識不明になった。男性は「殺されるかと思った」と振り返った。 記者に聞こえないところでは、暴言を吐く警官や海上保安官もいるという。 「お前は犯罪者だ」「それでも日本人か」 拘束され、「ブタ1名確保」と言われたとの訴えさえあった。 県警や海保は一貫して否定するが、言動はエスカレート傾向にある。「このままでは死者が出る」という市民側の懸念は、決して大げさではない。 沖縄は考えられる全ての民主的な手続きを使って、普天間飛行場返還と引き換えの新基地を拒否し