埼玉県内で特別支援学校に通う生徒が急増し、受け入れ施設の不足が深刻化している。県は学級の増設を進めるとともに、2021年度に県内で初めて普通科高校敷地内に特別支援学校を設置し、障害児と健常児がともに学ぶ「インクルーシブ教育」の旗艦校としたい考えだ。参院選で重い障害を持つ候補者が当選し、共生社会への関心が高まる中、識者は「施設の確保と教員の質向上も必要だ」と指摘する。【山越峰一郎】 県教育委員会によると、特別支援学校に通う児童・生徒の7割を占める知的障害の児童・生徒数がここ10年間で増加を続けている。08年度には3597人だったが、18年度には5896人と1・6倍になった。