ソ連とナチス・ドイツに翻弄された小国の悲劇 リトアニアはかつてポーランドとの連合国家ポーランド・リトアニア共和国として東欧の大国に君臨した栄光ある国です。 しかし史上名高い「ポーランド分割」で、1795年にロシア帝国に併合され、再度独立したのは第一次世界大戦後の1918年のことです。 長年のロシアの支配下で多くのリトアニア人はポーランド化し、歴史的首都のヴィルニュスはポーランド領とされ、国内には多数のドイツ人、ユダヤ人、ポーランド人が住む多民族国家となっていました。 「リトアニア人のためのリトアニア国家」を目指すリトアニアは、周辺各国との軋轢の中で拡張政策を採り、政治・経済のリトアニア化を進めますが、そんな中で発生した第二次世界大戦に巻き込まれ、なすすべなくソ連とナチス・ドイツに蹂躙されてしまいます。 1. 大戦前 - リトアニアの拡張 Work by XrysD リトアニアの独立 191