ドイツ政府は25日、ウクライナに独製主力戦車「レオパルト2」を供与することを決めた。ショルツ首相はこれまで供与に慎重だったが、欧州安全保障の強化に向けて方針を転換した。侵攻するロシアから国土を奪還するため、ウクライナはドイツに同戦車の供与を強く求めてきた。重要な攻撃兵器の供与は戦局を大きく動かすゲームチェンジャーとなる可能性がある。同戦車を巡る最新情勢を解説する。慎重 ショルツ首相、 同盟国が
ドイツの複数のメディアは、ドイツ政府がウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与する方針を固めたと一斉に伝えました。「レオパルト2」を保有している国が、ウクライナへ供与することも認める方針だとも伝えています。 ドイツのDPA通信や有力誌シュピーゲルなど複数のメディアは、24日、ドイツ政府が、ウクライナにドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与する方針を固めたと一斉に伝えました。 「レオパルト2」は攻撃能力が高く、世界で最も優れた戦車の1つとして、ヨーロッパ各国が保有していて、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナが供与を求めています。 ドイツ政府は、今月20日にドイツで開かれた欧米各国がウクライナへの軍事支援について話し合う会合で供与の判断をせずその対応が焦点となっていました。 また、24日には、ポーランドが、自国が保有する「レオパルト2」をウクライナに供与するための許可を正式にドイツ
ウクライナに供与されたアメリカ製の対戦車ミサイル「FGM-148ジャベリン」は、2022年2月24日から始まったロシア-ウクライナ戦争で大きな戦果を上げました。首都キーウ防衛に大きく貢献して、侵攻してきたロシアに対するウクライナの抵抗の象徴となったのです。 しかしこれをもってジャベリンさえあれば戦車を倒せる、戦車はもう不要であるという極端な主張さえ一部で出始めました。ただし当のウクライナのゼレンスキー大統領が「反攻作戦の為に各国は戦車を供与して欲しい」と訴えたことで戦車不要論は直ぐに否定された形です。そして実際にポーランドなどからT-72戦車200両以上がウクライナに大量供与され始めています。 戦車と対戦車ミサイルの簡単な歴史の紹介 実は対戦車ミサイルを根拠として戦車不要論が唱えられるのはこれが初めてではありません。例えば過去の有名な事例では今から49年前の1973年の第四次中東戦争で、エ
言われてみれば、戦車という兵器は20世紀的な風貌をしている。21世紀に戦車はまだ必要なのか? 時事問題と歴史を切り結ぶ歴史学者のスティーブン・ミームが、戦車の歴史を振り返り、その未来を展望する。 戦車は時代遅れか? 1世紀以上も前に戦車が初めて戦場に登場して以来、軍事アナリストたちが問うてきた疑問だが、ウクライナでの戦争が2ヵ月目に突入した最近もまた問われている。 ロシアが2月24日のウクライナ侵攻に備えていたとき、これまでの常識からして、ロシアはその装甲部隊と優れた空軍力で即座に勝てるだろうと思われていた。 ところが世界が目の当たりにしたのは、ロシアの戦車が何台も路上で炎上し、その砲塔が吹き飛ばされ、乗組員も焼き殺されているという光景だった。無数の装甲車がこのような憂き目に遭ったのは、「ジャベリン」「NLAW」「スタグナ」などと呼ばれる新世代の携行式対戦車ミサイルのせいだ。 こんなことで
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