ようやく読み終わりました。本屋で見たときの感想は「ぶ、分厚い……」。あと帯に品がありません(笑)。この書影はひどいなぁ。講談社現代新書の編集者は猛省を。 内容をまとめると、「『動物化するポストモダン』の概念をつかってライトノベルを文芸的に批評をするメソッドを紹介するね〜」ということになりましょうか。対立軸として「文学」と「ライトノベル」をもってきて、文学=「言葉の透明性」(近代のリアリズム)とライトノベル=「言葉の半透明性」(ポストモダンのゲーム的リアリズム)で説明しようという形。 新城カズマ氏の『超ライトノベル「超」入門』の理論がかなり好意的に取り入れられていて面白かったりはしたけれど、「動物化するポストモダン」からあまり理論は進んでいない感じを受けました。それを使った作品批評はたいへん面白かったですけど。ただ、読んでいて疑問に思った点を3つ。 1、分析の対象であったり主体であったりする