概要 沖縄科学技術大学院大学(OIST、沖縄県恩納村、学長ピーター・グルース)は、沖縄県恩納村漁業協同組合と共同で、沖縄県を代表する食用海藻である、海ぶどう(標準和名・クビレズタ)の全ゲノム解読に成功しました。海ぶどうは長さ10〜20cmにもなる緑藻の一種ですが、実は、沢山の核を含むたった1個の細胞でできている、生物の体作りという観点からとても不思議な生物です。この度、研究チームはこの巨大な単細胞海藻のゲノム解読に世界で初めて挑みました。 その結果、海ぶどうのゲノムのサイズは、養殖・栽培されている農水産物の中でも最小クラスの2,800万塩基対で、遺伝子の数もわずか9,000ほどであることが明らかになりました(※1 )。また、海ぶどうは野菜や果物などの陸上植物とは全く別の生物であるものの、成長に関しては類似した遺伝子が関わっている可能性が示唆されました。 本研究によって解読されたゲノム情報を
by National Human Genome Research Institute 遺伝子編集技術である「CRISPR/Cas9」は、事前にプログラミングしておくことで特定のDNAを切断できるため、遺伝子疾患の治療などに役立てられると注目を浴びています。そんなCRISPR/Cas9に使用する酵素であるCas9に対して「多くの人が免疫反応を起こすかもしれない」という研究結果が報告されました。 High prevalence of Streptococcus pyogenes Cas9-reactive T cells within the adult human population | Nature Medicine https://www.nature.com/articles/s41591-018-0204-6 Xconomy: Pre-Existing Immunity to C
by Jametlene Reskp 遺伝子編集技術「CRISPR」はガン治療から低脂肪ベーコンの作成まで、さまざまな分野で大きな影響を与えています。CRISPRを用いて「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」の原因遺伝子を修復するという試みもかねてから行われていましたが、さらなる前進があり、生きた犬の遺伝子を修復することに成功したとのことです。 Gene editing restores dystrophin expression in a canine model of Duchenne muscular dystrophy | Science http://science.sciencemag.org/content/early/2018/08/29/science.aau1549 Gene editing of dogs offers hope for treating hum
by Caroline Davis2010 テキストや音声データの記録媒体としてはCDやHDD、SSDなどの電子媒体が一般的に使われています。ボストンのスタートアップ企業であるCatalogは、「安価な方法でDNAにデータを保存する」ことを目的に設立されました。 Boston startup Catalog has come up with a cheap way of storing information in DNA — Quartz https://qz.com/1314803/storing-information-on-dna-is-now-cheap-enough-to-be-viable/ 世界中では日々膨大なデジタルデータが新たに生み出されており、2016年の1年間だけで人類は16.1兆GBものデジタルデータを作り出したとされています。1年間で作り出すデジタルデータの量は
ブライアン・マドゥーという男性が文字どおり実験台となる。マドゥーは公式に、自分の体内で遺伝子編集を実施する最初の人間になるからだ。今回の遺伝子編集では、断片化したDNAを含むIV遺伝子を、自身の遺伝物質に挿入する。 AP通信が報じたところによると、サンガモ・セラピューティクス(Sangamo Therapeutics)が開発した治療法では、「ジンクフィンガー」として知られる手法を用いて、マドゥーのDNAを切り取り、修復遺伝子を挿入するのだという。計画通りに進めば、マドゥーが患う肝臓疾患のハンター症候群に効果のある酵素を、自らの体内で生成できるようになる。マドゥーは心からそうなることを祈っている。というのも、彼はこの病気のせいで、現在までに26回も手術を受けているからだ。 遺伝子編集が人体に用いられた実績はもちろんある。サンガモはこれまでにもHIV用の治療法などの開発をしてきた。しかしそれら
ギリシャの首都アテネの国立考古学博物館に展示されている、「アンティキティラ島の機械」の一部(2014年9月14日撮影)。(c)AFP/LOUISA GOULIAMAKI 【9月20日 AFP】考古学者チームは、古代から現存する最も複雑な技術工芸品の一部である「アンティキティラ島の機械(Antikythera Mechanism)」が見つかったのと同じ地中海(Mediterranean Sea)の沈没船で、2000年前の人骨を発見した。英科学誌ネイチャー(Nature)が19日、伝えた。 ネイチャーによると、ギリシャ・アンティキティラ(Antikythera)島の沖合で8月31日に発見されたこの人骨からDNAを抽出できれば、人骨の身元に関する手掛かりが明らかになる可能性があるという。 また、頭蓋骨の一部、腕の骨2個、肋骨数個、大腿骨2個を含む、驚くほど保存状態の良いこれらの人骨により、嵐に遭
オランダには、メルセデスに衝突しても物損事故になる(車が凹む)ほど丈夫な骨をもつミュータントが住む集落があるそうです。世界は広いですね。 そうかと思うと、ストーブに触っても熱くない、ガラスの破片の上を歩いても痛くないミュータントもいるんだとか。 どちらも遺伝子の突然変異で生まれた超人です。 こうした遺伝子異常を新薬に応用できないかということで、今、アムジェンやジェネンテックを筆頭とするバイオベンチャーが猛烈な勢いで動いているという話がブルームバーグで紹介されてました。 もちろん超人には代償もあります。痛みを感じない米ワシントン州在住Steven Peteさん(34)の場合、赤ちゃんの頃、自分で自分の舌を噛み切りそうになって、それで初めて親が異変に気づいたといいます。調べてみたら遺伝子異常を父方と母方からそれぞれ1種ずつ受け継いでいました。ひとつなら問題ないのに、ふたつ重なると自損しても気づ
DNAナノロボット。プログラム通りに、ロボットが腕を動かしているかのように自ら組み立てられていく H. Dietz / TUM DNAを使い、ナノサイズの“ロボット”を作成することに成功したと独ミュンヘン工科大学のチームが発表した。プログラミングのように作成することができ、動くことも可能な実用的なナノマシンの開発に貢献できるとしている。 「DNAナノロボット」は100ナノメートル超程度の極小サイズ。設計に従い、ロボットが腕を動かしているかのように自ら組み立てられていくようになっている。 DNAを使ってナノレベルの構造体を作る技術は、日本の折り紙になぞらえて「DNA origami」と呼ばれる。「子どもがレゴブロックを組み立てるように」、DNAをナノデバイス組み立てのためのプログラム可能な素材として扱えるようにしたツールキットの開発がポイントで、DNAの塩基の強い結びつきと、比較的弱い別の結
細胞のDNA配列に入り込むウイルスの一種に感染した痕跡を調べることで、人間が約1万年前に中東で飼い慣らしたネコが世界中に移動した歴史を追跡する手法を、京都大ウイルス研究所の宮沢孝幸准教授らのチームが開発。2日付の英科学誌電子版に発表した。 イエネコは約1万年前、穀物を荒らすネズミを駆除するために人間が飼い慣らしたとされており、その後、世界中に広がる一方で多くの品種に分かれた。 宮沢准教授らは、感染した細胞のDNA配列に入り込む特性を持つ「レトロウイルス」が生殖細胞に侵入した場合、子孫のDNAにも痕跡が残ることに着目。世界のイエネコのDNAを調べ、ウイルスの痕跡を比較することで、移動の経路や品種の分岐を解明する手法を考案した。 各国のネコを調べた結果、欧州では平均約40%、北米では約55%のネコがウイルス由来物質を保有。一方、アジアは4%ほどと差があり、系統の違うネコが別々に広まっていったこ
人間とチンパンジーは遺伝子情報の約95%を共有している。しかし、人間とチンパンジーの脳はどこかが決定的に異なっている。米デューク大学の研究者らが、人間とほかの霊長類とでDNAのどの領域が異なるのかを特定することに成功したそうだ(Los Angeles Times、Slashdot)。 新しい研究によれば、脳の発達遺伝子の近くにある10個のDNAの差が影響を与えている可能性があるという。今回発見された1200塩基対を含むDNA領域は遺伝子ではない。しかし、人間の新皮質の初期発生に影響を及ぼす領域のそばにある。研究者らは、このHARE5として知られている領域が、遺伝子の増強剤としてFZD8を機能させるているのを示したそうだ。 さらに、マウスの胚を人間のHARE5とチンパンジーの胚に変更する実験を行った結果、人間のものを使った場合は、より頭脳が大きくなりニューロンの数も多くなったという。
キングス・カレッジのRobert Plomin氏の研究によれば、自分の適性に影響を与える能力の半分は遺伝子により決定づけられているという(Nature Communications、Los Angeles Times、Slashdot)。 DNAの100%を共有する一卵性双生児と、平均で50%を共有する二卵性双生児の1500人を対象に、数学や読書能力に対する遺伝的形質を調査した。子供たちに数学のテストを課し、その成績を比較するという実験をした結果、一卵性双生児の成績は二卵性双生児のものよりも明らかに似たような分布になっていたという。これにより、子供の数学と読字能力の約半分が遺伝子構造に依存しているものと考えられるとしている。 遺伝的関連性のない子供に対して行われた補足分析でも、同等な学力がある人は遺伝的な類似性があったそうだ。ただし「ジェネラリストの遺伝子」と呼ばれる数学と読字能力の要因と
"A semi-synthetic organism with an expanded genetic alphabet" D.A. Malyshev et al., Nature, 509, 385-388 (2014). ※専門外な上に時間が無いので,用語等の使い方はいつも以上におかしい可能性あり. よく知られたように,DNAは4種類の核酸塩基,アデニン(A),グアニン(G),シトシン(C),チミン(T)の配列によって情報を保持している(RNAではチミンの代わりにウラシルが用いられる).核酸塩基間には水素結合による引力が働くが,分子の形状的に特定の相手と非常にペア構造を作りやすく,A-T(またはU),G-Cという特定の組を作り安定化する.しかしながら,サイズが同じぐらいでペアを作る分子であれば,別にこの4種類に限らなくても同じような構造は作れるはずであり,この4種(RNAまで含めれば5
DNAは「A」「T」「C」「G」の4種類の塩基の対で構成されていることが知られているが、米スクリプス研究所のチームが自然界には存在しなう「X」「Y」という塩基を組み込んだ遺伝子を含む細胞の作製に成功したそうだ(Nature掲載論文、WIRED)。 この遺伝子を組み込んだ細胞は成長速度は通常より少し遅くなったものの、それ以外の問題は見られなかったという。この技術を使うことで、将来自然界には存在しないような遺伝子を持つ蛋白質を生成できる可能性がある。また、今回作製された「人工塩基対」は外部から特定の化学物質が供給されないとDNAから排除されるとのこと。
引用元:AFPBB News 生命の設計図であるDNAを構成し、アルファベットで示される「塩基」に、人工的に作り出した2種を追加することに、世界で初めて成功したとの研究論文が、7日に英科学誌ネイチャー(Nature)で発表された。研究チームは、自然界に存在しない人工塩基が組み込まれたまま、DNAを複製することのできるバクテリアを、遺伝子操作で作り出したという。 研究チームによると、数億年にわたって存在し続けたDNAの塩基を人の介入で拡張できることを示すのがこの実験の目標。これは、革命的な新薬の開発やナノテクノロジーの技術革新への第一歩となるという(下略)4 :名無しのひみつ:2014/05/09(金) 13:24:43.79 ID:3aQqf0AS > これらの塩基対を複製するための成分が細胞内に存在していなかったのだ。 冗談だよね?誰だってこんなこと最初に気付いてケアするだろ?w 13
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