必ずリングに戻る。大相撲の元横綱でプロレスラーの曙太郎(48=王道)が都内の病院で懸命なリハビリを続けている。昨年4月に急性心不全で入院し、心身不調で生命の危機もあった。ベッドから起き上がることさえできなかったが、昨年10月からリハビリを開始し、10メートル程度なら自力で車いすを動かせるようになった。まだまだ長い道のりだが、再びリングに上がることが曙を支えている。 倒れてから、まもなく1年がたとうとしている。曙はまだ、都内で入院生活を送っている。 助けを借りて車いすに座ると、両手を車輪に置き、病室の10メートルの距離を30秒近くかけてゆっくり移動した。すぐに息が上がるが、理学療法士2人とクリスティーン麗子夫人(46)、長男コーディー洋一君(17)、次男カーナー大二君(14)が見守る中、力を振り絞って病室の往復を繰り返した。「リングに上がれないから夜も眠れない。仕事に戻らないと。プロレスに」