営業マンなら誰しも一度は「誰もやったことのない大きな案件を成功させてヒーローになりたい」と考えたことがあるだろう。 しかし、実際にそれができる人は少ない。なぜなら自分のことを「普通の一営業マン」だと高をくくっているからだ。 7月からTBS系で放送されるドラマ『ナポレオンの村』は、唐沢寿明演じる浅井栄治というひとりの公務員が限界集落を立て直すというサクセスストーリーだ。 主人公・浅井栄治のモデルとなっているのは、石川県羽咋市役所職員の高野誠鮮氏。高野氏は地域で生産した米をローマ法王に献上するという超大型プロジェクトを実現した。なぜ地方の一公務員である彼がそのような大きな仕事を成し遂げられたのだろうか。 その秘密を探るべく高野氏に話を聞くと、普通の営業マンが“ヒーロー” になれるヒントが見えた。 セカンドプランだったローマ法王へのアプローチ 「2005年、当時農林課に所属していた私が市長に任さ