大企業向けERPベンダーといえば外資系の各社が思い浮かぶが、中堅・中小市場向けに限っていえば、国内ベンダーが大きなシェアを持っている。ただし、外資の本格参入が市場を活性化させることは間違いない。 オンラインムック強い中堅企業のIT化シナリオ。 伊嶋 謙二(ノーク・リサーチ代表) 今回は、第1回(2000年問題から5年、更新期を迎えた中堅・中小ERP市場)で紹介した国内ERPベンダーシェアで1、2位の富士通と大塚商会、さらに、中堅中小(SMB)市場に新規参入したSAP、Oracle、インフォベックの3社を中心に、ベンダー戦略という観点から論じながら、市場を取り巻くERPベンダーの競合関係についても、図を交えて紹介していく。 富士通と大塚商会の販売戦略の違い ERPベンダーにとっては未開拓で潜在需要が見込めるSMB市場だが、実際の市場アプローチでは富士通や大塚商会には根本的な違いが見られる。