国会という公の場を使って1通のメールの真偽が問われたのは記憶に新しい。前回のコラム「メールは信頼できても信用できない」でも取り上げたとおり、普通のメールを本物だ、偽物だと証明することは非常に難しい。ましてや国会で取り上げられたような黒塗りのメール文面だけでは技術的に真偽を問うことは困難だ。 プリントアウトされた黒塗りメールの真偽を見分けるのは難しいが、普段受信しているメールならば偽装メールを見破ることもできる。手元に届けられた普通のメールを例にして読み解いていこう。 メールは1つのテキストデータでできている あなたがOutlookなどのメールクライアントで読んでいるメールは、実際には「メールメッセージ」と呼ばれるテキストデータが整形されたうえで表示されているものである。文章以外に画像やアプリケーションなどの添付ファイルが付いていたとしても、元のメールメッセージはただのテキストで構成されてい
