1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 13:00:48.96 ID:GrNAw4iR0 魔王「・・・おかしい」 側近「・・・・・・そうですね」 勇者が来ない。 30年に一度、この魔界に降り立ち、鎧を全身を同胞の 血で濡らし、この地に暴虐を巻き散らす化け物ーーー勇者という人間。 その畏怖の存在は、20年前に訪れるはずだった。 魔王「何も起こらなければ良いのだが・・・」 側近「・・・というかあと何回このやり取りすれば気がすむん です?」 魔王「む、良いではないか。こうしないと気が緩んでしま ってなぁ・・・・」 5年前に先代魔王の後を継いだ魔王は、勇者という化け物 に会った事がない。勇者について知っていることは、 自分を殺すことだけに命をかけ、魔物の滅亡を望む人間 という事だけだ。 勇者が来ないということに、不安だけでなく幾らかの安堵が隠れていることも