外国為替市場での過度な円安進行に対する警戒感が薄れる中、日本株に投資する海外投資家の一部で為替ヘッジを外す動きが出ている。 米国に上場する指数連動型上場投資信託(ETF)のうち、為替ヘッジ付きのウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンドでは8月初めの株価急落直後から投資資金の流出が鮮明で、この間の流出額は8億9700万ドル(約1280億円)となった。対照的に、ヘッジなしのJPモルガン・ベータ・ビルダーズ・ジャパン・ETFには8月以降も6億8700万ドルの資金が流入している。 円相場は7月初めに対ドルで一時161円95銭と約38年ぶりの安値を付けた。円安進行下でヘッジ付きETFへの需要が高まり、ウィズダムツリーのファンドの総資産は23年3月末から今年7月までに3倍以上に膨らんだ。しかし、米国の利下げが確実視される一方、日本銀行が追加利上げに動くとの見方は根強く、8月初めに14