エクスプロイテーション映画(Exploitation films)とは、1950年代以降に量産されたアメリカ映画のジャンルの一つで、興行成績をあげるため、センセーショナルな時事問題やタブーとされる題材をあえて取り上げている低俗な作品群を指す[1]。チケットの売れ行きを伸ばす狙いで、テーマの話題性を「利用・搾取する(exploit)」ため、この呼び名がある[1]。 一般に、物語や演技よりも性描写や暴力など主流の映画が扱わない、きわどい過激な題材を映画館で見せること自体を売り物として、低予算で量産された[1]。多くは低俗な娯楽として限定的な上映にとどまったが、一部の作品は熱狂的なファンを獲得して「カルト映画」として長期にわたって上映された[2][1]。 ラス・メイヤー監督『肉体の罠』(1964) ポスター。観客を集めるため、エクスプロイテーション映画の宣伝ではヌードが執拗に反復された。 193