宮崎県で4月23日に口蹄(こうてい)疫の感染疑いが確認された水牛について、県の家畜保健衛生所が、最初の感染疑い例が確認される約3週間前の3月末に農場に立ち入り検査をしたのに、典型的な症状がないため口蹄疫の可能性を疑わず、結果的に感染を見逃していたことが18日、分かった。立ち入り直後に遺伝子検査をしていれば、感染した疑いのあることが分かったとみられ、早期に対策を取る機会を失ったことになる。 県によると3月末、同県都農町の農場のかかりつけ獣医師から「下痢の症状がある水牛がいるが原因が分からない」と家畜保健衛生所に連絡があった。 同衛生所がすぐに立ち入り検査し、便などを採取したが、口の中がただれるなど口蹄疫の典型的な症状がなく、遺伝子検査などはしなかった。 その後、3月末に採取した検体を遺伝子検査したところ、口蹄疫の陽性反応が出た。