少子化により、日本全国の小中学校のクラス数は年々減少傾向にある。地方の山間部などではそれに過疎化が加わり、輪をかけて難しい状況が生まれている。「極小規模校」という存在もその1つだ。 極小規模校とは、極端に児童が少なく、複式学級(2つの学年で1クラスを編成)式などを採用せざるを得ない学校のこと。通常、児童数が減少した学校は統廃合が行われる。しかし、学校間が遠すぎたり、山間部のため離れた場所への通学が難しかったりと、児童が10人以下であっても統廃合できないことがある。そんな学校が極小規模校になるのだ。 清流・吉田川が市内を流れ、古い町並みが美しく、夏には三十一夜にわたって郡上おどりが繰り広げられる岐阜県郡上市。ここでも22の小学校のうち3つが極小規模校だ。 「授業を一緒に受けられる同級生がいない。そんな状況をなんとかできないかと、模索を続けてきました」――郡上市教育委員会学校教育課の國居正幸課