《労務者》概念と差別の起源 松繁と申します。先に報告された平川さんは、20分で報告は終わるといっていたんですが、その倍ぐらいはやったものですから、私の時間はたいして残っていないようです。小柳さんは、「きょう、突然いわれてすぐだから・…・・」といいながらも立派な報告をなさったのに対し、私は半年前からわかっていたんですけども十分な準備ができてなくて、いったいどうなるんだろう(笑)と。だから、まあ、時間は短いにこしたことはないと思ってます。 私がしゃべることは「《労務者》概念と差別の起源」という麗々しい題名になっています。 釜共闘(暴力手配師追放釜ヶ崎共闘会議)の運動が起きたころ、鈴木組との裁判闘争のなかで、検事が被告の職業を「労務者」といったことがありました。被告側が「労務者とはいったいなんなんだ、その意味するところを明らかにせよ」というと、検事は説明しきれなくなり、結局「労務者」という言葉を