【高重治香】ソフトバンクは11日、米携帯電話3位スプリント・ネクステルの買収手続きをすべて終えた。米国で高速通信網の整備や新サービスの開発に乗りだし、事業の拡大をめざす。買収でふくらんだ借金をどう減らしていくのかも課題だ。 買収手続きでは、スプリント株を100%持つスプリント・コーポレーションをつくり、ソフトバンクが株式の約78%を取得、孫正義社長が会長に就いた。買収金額は、216億ドル(為替予約を考慮した支払い分は約1兆8千億円)。高速無線通信向けの周波数を多く持ち、グループの成長のカギを握る米通信会社クリアワイヤも、スプリントが8日、完全子会社化した。 スプリントは純損益が6期続けて赤字になっている。2013年と14年の設備投資にそれぞれ80億ドルかけて高速通信網の整備を急ぎ、収益を上向かせるねらいだ。スプリントとソフトバンクの2社共同で年内にも、米シリコンバレーに新サービスなどを