現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

タッチ・アート展@川越

2006-01-22 | アート感想@関東
蔵造りの街並みで有名な小江戸川越に行ってきた。美術館も蔵造り風なのにはビックリ(写真)。

タッチ、アート!体感する美術展

五感を使って楽しめる作品を集めたグループ展。「美術をかたくるしく考えないで!まずは感じてみて!」という気持ちが、ひしひしと伝わってくるような意欲的な企画。

写真にも少し写っているけど、美術館のエントランスに展示してある作品は、松井紫朗の《Air Drops》。二つの巨大な青いバルーンが下向きに膨らんでいて、よく見ると二つのバルーンがつながっているのがわかる。2階に上って風船の裏側を覗くのも面白い。

同じく松井紫朗の《Aqua-lung, Channel》は、金魚が泳ぐ水槽の側面に、パイプ状の張り出しが付いた作品。張り出し部分に金魚が入ると、ルーペで見たように金魚が大きく見える……はずの作品なんだけど、金魚に嫌われたせいか、私の前ではそこに入ってくれなかった。残念。

そして地下1階の展示室に移動。階段の脇やエレベータの中は、徳田憲樹の《Soap Project》の世界。円形にくりぬかれた石鹸がガラスや鏡に貼り付けられていて、とっても良い香りがした。

展示室で最初に目に入ってくるのは、高田洋一の和紙と竹で作られた3つの作品。非常に軽いこれらの作品は、観客が周りを歩いたときに起こる風でゆらゆらと揺れる。なかでも、茶室のような空間の《森の光》は、中に入ると和紙の天井が揺れ、天井や壁の穴から入る光が交錯する幻想的な作品だった。

今回、私が最も気に入ったのが原田和男の《シデロ イホス》シリーズ。金属でできたおもちゃのような物体は、叩いたり転がしたりして音を出す楽器のような作品。結局、時間がたつのを忘れそうになるくらい楽しんでしまった。でも、金属の棒を弦に見立て、弓で擦って音を出す楽器は、弓がつるつる滑ってあまり良い音が出なかった。松脂があれば良かったかも(笑)。

このほか、小原馨光島貴之の触って楽しめる作品もあって、まさしく五感を総動員する展覧会だった。

川越市立美術館にて、3月26日まで(月曜、1/27、2/27、3/24休館)。


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2 コメント

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私も行ってきました! (kinnosuke2)
2006-01-29 09:08:14
いつも楽しく拝読させていただいております。

こちらのブログを読んで、私も川越に行ってまいりました。美術館はもちろん、川越の街並みもあわせて楽しむことができ、楽しい1日をおくることができました。



そうそう、私が行ったときも金魚は張り出し部分には入りませんでした。残念。
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kinnosuke2さんへ (pizz)
2006-01-29 23:31:52
コメントありがとうございます。

私のブログがお役に立てて、とっても嬉しいです。

この展覧会は、できるだけ多くの方に観てもらいたいと思っていたんですよ。

川越の街並みも素敵ですよね。

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