写真のおっさんの瞳は今にも涙が溢れ出しそう……。右下、オランダの音楽家アンドレ・リゥの演奏会でエマ・コックが『Voilà(ヴォワラ:これが私)』を熱唱した際の情景だ。これYouTubeで公開されて1年で8359万回も再生されている。 元歌は右上のバルバラ・プラヴィが作って唄い、2021年ユーロビジョンコンテストで2位になったもの。セルビア人とイラン人の血を引く彼女は、黒髪と黒い瞳の自分が人生にめげそうになっても、「これが自分なんだから」と全肯定して「生きるわ」と切々と唄う。仏語のVoilàが多義的な言葉であることを歌詞に上手に織り込んでいる(訳詞は朝倉ノニーさんのブログがいい)。 エマはこの時…