ホンダと日産自動車が、経営統合を視野に入れて動き出した。自動車大手同士が手を組んだ大連合の“先輩”と言えば、2021年に発足した欧州ステランティスだ。

 ステランティスは、「プジョー」や「シトロエン」を擁する仏グループPSAと、「フィアット」や「クライスラー」を持つ欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が対等合併して誕生。オランダに本社を置き、傘下に14のブランドを抱える多国籍企業として出発した。

 社名は、「星たちとともに輝く」を意味するラテン語の動詞「stello(ステロ)」にちなむ。きら星のごとく有力ブランドが集積していることが強みだったが、現状を見ると成功しているとは言い難い。

 ステランティスの年間販売台数は発足当初、単純合算で800万規模になると報じられていた。それが23年には639万台まで減少している。

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